「家を建てるんだけど、外壁って何がいいの?」
「タイルとサイディング、最終的にお得なのってどっち?」
こんにちは。
おうちキャンバス編集部の菅原です。
家の外壁、何にしようか悩みますよね。
この記事にたどり着いたあなたは、新しく建てる家の外壁をタイルにしようかどうかで悩んでいるのではないでしょうか?
外壁は家の見た目に大きく影響してきます。
せっかく家を建てるのですから、おしゃれな外観にして友人や家族を招きたいですよね。
また、思った以上に工事費が高い外壁。
「外壁ってこんな費用がかかるの?絶対に失敗したくない!」という思いもあるかと思います。
外壁は、ハウスメーカーの営業マンによって、タイルをオススメするところもサイディングをオススメするところもあります。
ですので、いろんなハウスメーカーに話を聞いて、逆に混乱して「結局どっちがいいの??」と頭を抱えてしまうことも...。
そこで、この記事では住宅のプロにお話を伺い、どこのハウスメーカーにも属さない第三者の立場から、本当にオススメの外壁材についてまとめました。
ズバリ結論から言うと、おすすめはタイルです!
なぜ、外壁にはタイルがおすすめなのでしょうか?
その理由は以下の3つです。
- 耐久性に優れている
- 他の外壁材にはない高級感がある
- メンテナンス頻度が低くかかる費用が安いので長く住めば住むほどおトク
「タイルって本当におトクになるの?」と不安に感じるかもしれませんが、この記事でしっかり解説していきますので安心してくださいね。
また、記事の後半では、外壁をタイルにする場合のおすすめのハウスメーカーについてもご紹介していきます。
この記事があなたの夢のマイホームづくりの手助けになれば幸いです。
それではまいりましょう!
この記事を執筆したライター
過去に、住宅展示場に足を運び、色々なハウスメーカーの営業マンの売り込みを受けて、かえって疑問が増えた経験を持つ。
「もっと体系的な住宅情報が知りたい」と考え、家づくりの情報サイト「おうちキャンバス」を設立。ライターとして記事を投稿する。
この記事の監修者
大学で材料工学・建築素材を研究、30歳でマイホーム購入を決意。コツコツと住宅知識を増やし、満足の家を建てた経験を持つ。現在は「はなまるな家を建てよう🌸」をモットーに、家づくりで役立つ情報をYouTube、SNSにて発信している。
そもそも、どんな外壁材があるの?
外壁にタイルがオススメの理由をくわしく知る前に、まずどんな外壁材があるのかを見ていきましょう。
外壁材は工法によって大きく2種類に分類することができます。
乾式工法で仕上げる外壁材
まず1つ目は、乾式工法で仕上げる外壁材です。
乾式工法とは、工場で大量生産した、セメント系や金属系のパネルを壁に貼り付けていく工法です。施工が比較的簡単なので、工事にかかる時間が短く、仕上がりにムラが出にくいというメリットがあります。
乾式工法でメジャーな外壁材はサイディングです。
サイディングにも窯業系(ようぎょうけい)、金属系、木質系と種類がありますが、ポピュラーなのは窯業系サイディングです。
(ようぎょうとは、粘土などを窯で高熱処理することを言います。)
窯業系サイディングはセメントと繊維質原料を合わせて硬化させたもので、地震や火に強いといったメリットがあります。また、タイルや木を模したデザインなど、豊富な種類があるのもサイディングの魅力です。
一方で、窯業系サイディング自体には防水機能がなく、定期的にメンテナンスとして塗り替えをする必要があります。頻度は10年に一度くらいの間隔ですが、メンテナンスのコストが高くついてしまうのがデメリットとも言えます。
湿式工法で仕上げる外壁材
2つ目は、湿式工法(しっしきこうほう)で仕上げる外壁材です。
湿式工法とは、土やセメントなどを水と混ぜて外壁に塗っていく工法のことです。 職人が一つ一つ手作業で塗るため、高級感や味のある見た目になりますが、手間とコストがかかるという特徴があります。
湿式工法のメジャーな外壁としては、モルタル、漆喰(しっくい)などがあげられます。 モルタルとはセメントと砂と水を混ぜて作る下地のことです。
ここまで読んだあなたは「あれ?タイルってどっちの工法なの?」と首を傾げたかもしれません。
実は、タイルはモルタル、サイディングの上に貼り付ける外壁材なんです。
基本的にはサイディングの上にタイルを貼り付けるハウスメーカーが多いです。
それでは次の章でタイルの種類やメリット・デメリットを詳しくみていきましょう。
タイルの種類・メリットデメリット
タイルとは、粘土や石を高温で焼き上げたものです。
タイルは大きく3種類に分けられます。
タイルの種類
- 磁器質タイル
石英や長石などを焼いたもの。
吸水性が低く、外壁や水回りに使われることが多い。
- せっ器質タイル
粘土や長石などを焼いたもの。 - 陶器質タイル
陶土や石灰を焼いたもの。
吸水性が高く、主に内装に使われる。
タイルが使われているのは外壁だけではありません。
吸水性の低さから、お風呂場やトイレ、キッチンなどの水回りにもよく使われています。
また、実はトンネルの内側の壁やスペースシャトルの機体にもタイルが使われているんです!(参考:クレバリーホーム)
意外と身近なところにタイルが使われているんですね!
そんなタイルですが、たくさんの場所に使われるには理由があります。
タイルのメリットを3つご紹介していきます。
メリット①耐久性に優れている
タイルの1番のメリットは耐久性に優れていて劣化しにくいこと。
傷がつきにくく、砂埃や地震による損傷の心配も少なくすみます。
また、タイルは粘土や石などの自然素材から作られています。
そのため、紫外線で色あせることもなく、まるで新築のような外観を保つことができます。
さらに、吸水性が低く水を吸わないので、外壁に汚れが浸透したり、水が染み込んで凍って膨張する心配もありません。
メリット②高級感がある
2つ目のメリットは高級感があること。
この高級感のある佇まい。
どっしりとした重厚感や風格が感じられますね...!
「こんな家に住んでみたい!」
「友達や家族に自慢したい!」と一度は憧れます。
サイディングにはタイルを模した物もありますが、やはり本物のタイルは別格です。
サイディングにはない、タイルの厚み。
特に日の光が当たった時の陰影がかっこいいんです。
「俳優と外壁は彫りが深いほうがいい」と言いますよね。
また、一口にタイルと言っても、豊富な種類やカラーがあります。
あなたの理想の家にぴったりのタイルもきっと見つかりますよ。
メリット③汚れにくくメンテナンスが少なくすむ
タイルの3つ目のメリットは汚れにくくメンテナンス費用が安く済むことです。
外壁は一度取り付けたら終わりではなく、劣化を防ぎ、綺麗な状態を保つために定期的にメンテナンスをする必要があります。
サイディングだと10年おきくらいに塗装が必要ですが、タイルは汚れにくく劣化もしにくいためタイル本体のメンテナンスはそれほど必要ではありません。
もちろん、全くメンテナンスが必要ないわけではありません。
しかし、タイルとタイルの間の目地の補修が主になり、メンテナンスの頻度も低くなるのでメンテナンスコストは安くすみます。
ではなぜ、タイルは汚れにくいのでしょうか?
それは、タイルには親水機能(しんすいきのう)や光触媒(ひかりしょくばい)といったセルフクリーニング機能があるからです。
親水機能とは、空気中の水分がタイルの表面になじみ、水の膜となることで、その表面についた汚れが雨と一緒に流れ落ちる機能です。
また、光触媒とは、紫外線が当たると表面に酸化力が生まれ、有害な物質を除去することができる物のことを指します。
つまり、光触媒のタイルとは、「太陽光の力で自分自身を綺麗に保つタイル」ということですね。
このようなセルフクリーニング機能があるタイルなら、ためらいがちな白い外壁も安心して選ぶことができますよ。
(親水機能や光触媒のタイルについては、記事の後半でご紹介しています。すぐに知りたい!という方はこちらをクリックしてくださいね。)
外壁タイルにするならどこのハウスメーカーがオススメ?
さて、ここまで外壁タイルのメリットを3つご紹介してきました。
続いては、タイルのデメリットについて説明していきます。
デメリット①重量が増す
タイルのデメリットは家全体の重量が増すことです。
タイルはどっしりとした雰囲気を醸し出す分、重さがあり、家全体に貼り付けると家の重量が増してしまいます。
そのため、他の外壁に比べるとやや地震に弱くなります。
また、外壁タイルに瓦屋根を掛け合わせるとさらに家が重くなってしまうので注意してください。
「タイルって地震に弱いの?じゃあタイルだめじゃん!」 と思われたかもしれません。
しかし、外壁がタイルだからといって地震で被害を受けるというわけではありません。 近年はどこのハウスメーカーも地震対策に並々ならぬ力を注いでおり、外壁タイルをオススメしているハウスメーカーも例外ではありません。
ここで覚えておいてほしいのは、タイルに慣れているメーカーに施工を頼むのが大切ということです。
タイルをオススメし、今まで数々の外壁タイルの住宅を建ててきたハウスメーカーは、タイルの重さも考慮して、耐震計算を行っています。
逆に、あまりタイルを扱っていないハウスメーカーに外壁タイルを依頼すると、地震対策との両立が難しくなってしまいます。
外壁をタイルにする場合は、タイルへの豊富な知識や経験があるハウスメーカーに依頼しましょう。そうすれば、地震の心配なく家を建てることができますよ。
外壁をタイルにする場合のオススメのハウスメーカーは、この記事の最後でご紹介しています。
外壁をタイルにする場合のオススメのハウスメーカーを知りたい方はこちら!(ページの下に遷移します)
デメリット②初期費用が高い
タイルの2つ目のデメリットは初期費用が高いことです。
素材自体の金額が高く、手間もかかるため、どうしても初期費用が高くなってしまいます。
外壁にかかる費用は本体工事費に含まれているため、外壁の費用だけを抜き出して考えることが難しく、明確な費用は明示できません。
ですが、タイルを外壁にする場合は、サイディングを外壁にする場合+100万円ほどの金額になると考えておいてください。
「え?!タイルの初期費用ってそんなにかかるんだ…」
「メンテナンスの費用が安く済むとはいうけど、初期費用がこんなに高いんじゃあ最終的にタイルっておトクにならないんじゃない?」
と、疑問に思いますよね。
そこで、タイルが本当におトクになるのかどうかをサイディングと比較していきます。
タイルとサイディングの費用比較
タイルとサイディングにかかる費用を比較してみましょう。
(おおよその費用を記載しております。タイルの種類や家の大きさ、ハウスメーカーによって金額は異なります。)
まず、サイディングの初期費用を基準として、タイルの初期費用は「サイディングの初期費用+約100万円」と設定します。
タイルは家を建ててから20年ごとに約80万円の目地のメンテナンス費用がかかり、サイディングは、家を建ててから15年ごとに約100万円の塗り替えなどのメンテナンス費用がかかります。
タイルは初期費用が高いですが、60年後にはタイルの総費用がサイディングの総費用よりも安くなっていることがわかります。
タイルはメンテナンスの頻度が低く、かかる費用が安いぶん、長期的に見た時に外壁にかかる費用はおトクになるんです。
家に長く住み続けることを考えると、タイルの方がメンテナンスが少なくラクで、総費用も安くおトクに感じるかもしれませんね。
タイルとサイディングの特徴比較
続いて、タイルとサイディングの特徴を比較していきます。
初期費用 | メンテナンス費用 | 耐久性 | 種類の多さ | 見た目 | |
---|---|---|---|---|---|
タイル | × | ◯ | ◯ | △ | ◯ |
サイディング | ◯ | △ | △ | ◎ | △ |
トータルで見るとタイルが割安ではありますが、やはり、初期費用のハードルが高く感じてしまうかもしれません。
そのため、初期費用を抑えたい場合はサイディング、デザイン性重視や将来の負担を減らしたいという方はタイルを選ぶのが良さそうです。
「外壁タイルにするならどこのハウスメーカーがオススメ?」
初期費用が高いとはいえ、
「せっかく家を建てるならタイルがいい!」
「少しでもお得に、信頼できる建築会社に頼みたい!」
というあなたへ、外壁をタイルにする場合のオススメのハウスメーカーをご紹介します。
ぜひハウスメーカー選びの参考にしてみてくださいね。
- クレバリーホーム
- パナソニックホームズ
- 一条工務店
- ウィザースホーム
また、番外編として積水ハウスの陶器の外壁と、セルコホームのレンガの外壁もご紹介していきます。
①クレバリーホーム
クレバリーホームをオススメする理由は4つあります。
- 自社のオリジナルタイル「クレタイル」を使用することでコスト削減が可能
- バリエーションが豊富で、29種類、148色ものラインアップがある
- タイルに親水機能がある
- タイルが厚く、より高級感のある外壁になる
クレバリーホーム公式HPはこちら
②パナソニックホームズ
パナソニックホームズさんをオススメする理由は以下の3点です。
- オリジナルの光触媒タイル「キラテック」を使用している
- 目地の部分を接着剤で覆ってからタイルを貼る施工方法で、外壁タイルの弱点である目地の劣化を防ぐ
- 新作のタイルが多い
パナソニックホームズの公式HPはこちら
③一条工務店
一条工務店のハイドロテクトタイルは光触媒の機能があるため、汚れやすい白い壁でもピカピカです!真っ白なタイルとブラックのサッシが相まったシックな外観がとても素敵ですね!
一条工務店のタイルの魅力は2つあります。
- 光触媒の機能を持つハイドロテクトタイルを使用している
- 種類は少ないが、そのぶん一条工務店が建てた家だとわかりやすく、自慢できる
一条工務店の公式HPはこちら
④ウィザースホーム
ウィザースホームの強みは、タイルの種類が豊富でさまざまなスタイルを提案しているところです。
大きく分けて3種類あり、より重厚で高級な雰囲気がお好みなら「ハイグレードタイル」、好きなカラーと風合いを自由に組み合わせたいときは「ハイクオリティタイル」、美しさの中にも個性をお求めなら「ハイグレードアクセントタイル」と、お好きなタイルを選べます。
ウィザースホームの公式HPはこちら
続いて、タイルではないのですが、タイルに近く、ちょっと珍しい外壁を扱っているハウスメーカーをご紹介していきます。
番外編①積水ハウス
1つ目は積水ハウスの陶版外壁「ベルバーン」です。
ベルバーンは、サイディングでもタイルでもない陶器素材の外壁です。
積水ハウスのシャーウッド(木造1〜3階建て)専用の外壁で、粘土などの自然の素材を陶器と同じように焼き上げて作られました。
色褪せず、湿気や熱にも強いといったメリットがあります。
また、焼き物ならではのあたたかでやわらかな質感が、木造の家ならではの木のぬくもりと相まって、落ち着いた雰囲気の家になります。
ベルバーンの外壁と軒天の木、そして平家という要素が和を感じさせてくれます。砂利や植栽までこだわっていることが伝わってきて、とても素敵です。
積水ハウスの公式HPはこちら
番外編②セルコホーム
続いてご紹介するのはセルコホームの「オリジナルブリック」です。
東京駅や横浜の赤レンガ倉庫など、レンガの建物って味があっておしゃれですよね。
セルコホームのプレミアムブリックスタイルの家では、耐震性や耐火性、断熱性、防音性に優れたレンガで住まいを支えます。
レンガは雨風や紫外線による劣化も少なく、メンテナンスコストが抑えられます。 また、万が一破損してもレンガ1ピースから修繕できるのも強みです。
そして何より、見た目がおしゃれですよね。
時が経つにつれてどんどん味のある外観になっていくのも楽しみの一つと言えます。
セルコホームの公式HPはこちら
まとめ
ここまで、外壁タイルのメリットとデメリット、外壁タイルがオススメのハウスメーカーをご紹介してきました。
最後にもう一度、この記事のポイントを振り返りましょう。
この記事のポイント
- タイルのメリットは3点
①耐久性に優れている
②他の外壁材にはない高級感がある
③メンテナンス頻度が低くかかる費用が安いので、長く住めば住むほどおトクになる
- 外壁はタイルがオススメ
- タイルへの豊富な知識や経験があるハウスメーカーに依頼する
いかがでしたでしょうか? ↓ 好みの外観を選択して Web診断スタート ↓
外壁タイルの家のイメージがざっくりと掴めましたでしょうか。
家は一生に一度の大きな買い物です。
その家の見た目に大きな影響を与える外壁。
こだわって、後悔のないように決めたいですよね。
とはいえ、タイルだけでハウスメーカーは決め難いものです。
先程ご紹介したハウスメーカーは候補の1つとして考えてみてください。
他にも、あなたに最適なハウスメーカーを知る方法として「ハウスメーカー診断」があります。
質問に答えるだけで、あなたの建てたい家のイメージを得意とするハウスメーカーがわかります。 ハウスメーカー選びの際は、ぜひ活用してみてくださいね。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
あなたの夢のマイホームが素敵なものになるよう、心より願っております。
担当者コメント
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