ビルトインガレージで真似したいおしゃれな間取り5選!坪数ごとの建築費用も解説【敷地面積15〜40坪・平屋】

ビルトインガレージのある家

ビルトインガレージとは、住宅とガレージが一体化した駐車スペースのことです。
ビルトインガレージのある家は、防犯・使い勝手・月極駐車場代を借りるコスト削減といった多くのメリットがあり、現代の都心部での生活様式とマッチしています。

地価が高い都心部では、比較的安く家を建てられる「狭小住宅」の1つのあり方として、ビルトインガレージが注目されています。
比較的地価が安い郊外では、ガレージスペースを広くとることで、車やバイク、自転車を守る基地として、また音楽や陶芸など創作活動を楽しむ空間として活用できます。

おうちキャンバスが過去に実施したアンケートでも、憧れのビルトインガレージを建てた方からの満足の声が寄せられました。アンケート調査期間:2022/2/17~2022/3/3

30代男性
青森県在住Kさん/2002年ミサワホームで新築

憧れの3階建ての家で、1階にはガレージをつくっていただきました。天窓を設けたことで、解放感のある部屋になりました。

40代男性
愛知県在住Cさん/2022年積水ハウスで新築

リビングからガラス越しに見える2台横並びのガレージにこだわりました。

この記事では、ビルトインガレージのある家を後悔なく建てたい方へ、次の点についてくわしく解説しています。

記事の中では、おしゃれなビルトインガレージを予算を抑えて建てる方法もお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。それでは参ります。

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【土地面積別】おしゃれで暮らしやすいビルトインガレージの設計めやす

おしゃれで暮らしやすいビルトインガレージを実現するには、土地の面積から逆算して間取り設計を考えるのが一番です。

よく「土地が狭いから家が建てられない」と悩む人がいますが、ビルトインガレージはむしろ、土地が狭い場合にうってつけです。
たとえ建物の延床面積が14坪程度で、土地面積が9坪でも、ビルトインガレージのある家は建てられます。

土地面積別ごとの間取りプランは、次の3パターンであることが多いです。

土地面積それぞれの間取り事例を紹介します。

【20坪以下の土地】3階建ての間取り

20坪以下のいわゆる「狭小土地」と呼ばれる土地では、1階にビルトインガレージ、2階にリビング、3階に寝室という間取りが人気です。
土地代が高い都市部の住宅密集地では、コンパクトなのに暮らしやすい3階建て住宅が主流になりつつあります。

狭小土地を活用&たっぷりと光を採り入れる!ビルトインガレージ付き3階建ての間取り
ココがポイント!

3階建ての間取りでは、2、3階に居室を設けることで日当たりがよくなるというメリットがあります。
「1階だとご近所や通行人の視線が気になるけれど、2階リビングだとカーテンを開けて生活できる」という声も。

【30坪前後の土地】2階建ての間取り事例1

1階に広いガレージと収納スペース、2階に居住空間を配置した、大胆なプランです。
ご夫婦2人暮らしで、「自分たちの趣味が詰まった家を建てたい」という希望から、間取りにこだわれる自由設計の注文住宅を選んだそうです。

「車が入るホビールーム」をイメージ。趣味と実益を兼ねた2階建ての間取り
ココがポイント!

自由設計の注文住宅では、上記のように2階の収納や主寝室をコンパクトにする代わりに、ガレージスペースを広くとることも可能です。
ガレージにテーブルと椅子を並べれば、愛車を眺めながら軽食を楽しめる、世界でひとつだけの空間になります!

【30坪前後の土地】2階建ての間取り事例2

続いては、1階と2階それぞれにテラス・デッキを設けた、眺望を楽しむ間取りプランです。
壁一面の大きな窓から日差しを採り込み、室内にいながら自然を感じられる空間づくりにこだわりました。

テラスとデッキからたっぷり日光を採り込む。開放感たっぷりの2階建ての間取り
ココがポイント!

こちらは景色が美しい立地で、「きれいな景色を活かさないのはもったいない」との思いから、間取りにデッキやテラスを採り入れられたそう。
窓から風景を切り取る設計を「ピクチャーウィンドウ」といい、近年流行を集めています。
建てる土地から逆算して、窓の位置や大きさを考えてみるのもおもしろいですね!

【40坪以上の土地】2階建てビルトインガレージの間取り事例

土地面積49坪、建物の延床面積42坪の間取りを紹介します。
40坪以上の土地があれば、ゆったりとした間取りと、広い収納スペースを設けることができます。

リビングの大きな窓から愛車を眺められる!趣味の空間としても使えるガレージのある家
ココがポイント!

「ガレージ」というと単なる駐車スペースをイメージしますが、最近のガレージハウスでは、アウトドアやバイク、趣味の空間として活用する人が増えています。
上記プランのように、ある程度の広さがある土地では、空間の用途も広がります。
個人的なオススメは、ガレージからすぐにパントリーに行ける間取りです!ガレージで調理する際に、冷蔵庫や冷凍庫に食料品を速やかにしまうことができます。

【50坪以上の土地】平屋のビルトインガレージの間取り事例

最後に平屋の間取りを紹介します。
こちらの間取りでは、家の中央に中庭を設けて、玄関から四季の木々を眺めることができます。

平屋・2LDK・延床面積41坪の間取り

リビングからつながるウッドデッキには、椅子やテーブルを置いてくつろぎの空間に。
ガレージで趣味を楽しみ、窓から自然も楽しめる、日々の小さな贅沢を満喫するプランです。

ココがポイント!

ワンフロアで生活が完結する平屋は、老後、足腰が弱った後も安心して暮らせることから、子どもが独立したあとの新築や建て替え、単身の方にも人気です。
家族が多い場合「家族が夜間車で帰宅した時、シャッター音が眠りの妨げになる」という理由から、寝室とガレージスペースを離して設計したり、防音・遮音を強化する必要がありますが、2人暮らしや単身の場合はその限りではありません。設計自由度が上がり、コストダウンにもつながります。

おしゃれで暮らしやすいビルトインガレージを建てるポイント

おしゃれで快適なビルトインガレージを建てるには、次の3つのポイントを意識しましょう。

  1. 車の台数から逆算してガレージの広さを決める
  2. 間取り設計、お金をかけるところとかけないところのメリハリをつける
  3. ビルトインガレージの施工実績が豊富なハウスメーカーに依頼する

順番に解説します。

1. 車の台数大きさから逆算してガレージの広さを決める

ビルトインガレージの設計では、停めたい車の台数や大きさから逆算してガレージの広さを決めましょう。
車種ごとのサイズは、次の画像と表を参考にしてください。

ガレージ設計に最低限必要な車のサイズ一覧
ガレージの最低サイズ
軽自動車
(N-BOX、タント、ハスラー、ジムニー、スペーシア)
幅2.0m×奥行3.6m
小型乗用車(アクア、フィット、デミオ、ヴィッツ、ノート) 幅2.3m×奥行5.0m
普通乗用車(ヤリスクロス、ライズ、レクサス) 幅2.5m×奥行6.0m
ミニバン/ワンボックス/SUV
(セレナ、ノア、ステップワゴン、アルファード)
幅1.7m×奥行4.7m
大型車(クラウン、レクサスLS) 幅1.85m×奥行5m

参考:国土交通省「駐車場設計・施工指針について」

前面道路のことや、乗り降りのスペースも考慮しましょう。
もし前面道路の道路幅が狭い場合は、車庫の間口を大きく取らなければ駐車が難しくなります。

人が歩くときに必要な幅は0.6m、ドアの開閉に必要な幅は0.7m以上と言われています。
また、天井の低いガレージを設計する場合は、車の種類によって車高が異なる点にも注意しましょう。

たとえばアクアの車高が1.505mなのに対し、オフロード型四輪駆動車の車高は1.925mほどとなります。
ガレージに2台、3台の車を停めたい場合は、上記の2倍以上の広さが必要です。

ただしガレージの設計では、開口の前の道路の幅や、車の回転半径によって、ガレージに必要な間口のサイズが変わります。
設計時に、営業担当によく相談してくださいね。

その他の設計時のルールは、次の見出しをタップしてご覧ください。 

その他の車庫設計時のルール(出典:国土交通省)

車のサイズごとの駐車ます(駐車スペース)の大きさは次の通りです。

設計対象車両 車の全長 幅員(道路の横の長さ)
軽自動車 3.6m 2.0m
小型乗用車 5.0m 2.3m
普通乗用車 6.0m 2.5m
小型貨物車 7.7m 3.0m
大型貨物車およびバス 13.0m 3.3m

また、「車路」「天井の有効高さ」は次のサイズ以上にする決まりです。

設計対象車両 車路 車室
軽自動車 2.3m 2.1m
小型乗用車 2.3m 2.1m
普通乗用車 2.4m 2.2m
小型貨物車 3.7m 3.5m
大型貨物車およびバス 4.1m 3.9m

ガレージに車を駐車させる際に、車を後退・転回する場合の、ガレージに面した車路の道路の横の長さ=幅員は次の通りです。

設計対象車両 幅員 幅員
歩行者用通路なし 歩行者用通路あり 歩行者用通路なし 歩行者用通路あり
軽自動車 7.0m 6.5m 5.5m 5.5m(対面通行)5.0m(一方通行)
小型乗用車
普通乗用車
小型貨物車 7.5m 12.5m 6.5m 6.0m
大型貨物車およびバス 13.0m 12.5m 11.5m 11.0m

車両の後退・転回等が行なわれることなく、車両の通行のみに用いられる車路(ガレージに面していない道路)の幅員は次のサイズを確保しましょう。

設計対象車両 幅員
対面通行 一方通行
軽自動車 5.5m 3.5m
小型乗用車
普通乗用車
小型貨物車 5.9m 3.7m
大型貨物車およびバス 6.5m 4.0m

そのほか、車路の縦断勾配や柱、車止め、階段などのルールがあります。
「うちの車の場合は、どれぐらいの面積のガレージを設計すればいいんだろう?」と思ったら、おうちキャンバスの無料相談から、お気軽に質問してくださいね。

ココがポイント!

ガレージの設計では、車のサイズにくわえて、土地の特性や、扉を開けたり歩いたりするスペースを考慮して設計する必要があります。
車だけでなくバイクや自転車、アウトドア用品を収納する場合は、ゆとりを持って設計しましょう。

設計では、耐震性能にも気をつけて

1階のガレージ(空洞部分)の上に、2階のリビング・キッチン・お風呂などの重い部分が乗ることで、家全体の重心が高くなります。

地震が来た時の揺れが大きくなるため、ガッチリと耐震に力を入れて設計をしてくれるハウスメーカーに依頼することが重要です。

狭小地でビルトインガレージをつくる場合は将来設計を考えて

狭小土地にビルトインガレージをつくる場合、将来設計を考えて設計しましょう。
たとえば狭小土地では、1階にガレージ、2階にリビングを設けた3階建て住宅を建てることがあります。
老後、階段を上がるのが大変になる可能性があります。

老後、足腰が弱ることを考えると、1階と3階を上り下りするのは困難かもしれませんね。
とはいえ「歳を取ったら施設介護や移住を選択するから問題ない」「きちんと運動をして鍛える」という考え方もあります。

どこにどの部屋を配置すると、あとあと生活しやすいか、将来の暮らし方や家族構成をもとに決定してください。

2. 間取り設計、お金をかけるところとかけないところのメリハリをつける

ガレージハウスの設計では、メリハリと割り切りが大切です。
間取り設計では、限られた敷地を最大限に活かした場合でも、建物の床面積に余裕がないことがほとんどです。
ワンフロアもしくは1階の多くの敷地をガレージに充てるのですから、他の居住スペースとどこかでバランスをとる必要があります。

すべての部屋を大きくとることは不可能なので、必要のないスペースをカットしたり、間仕切りを減らしてオープンスペースにするなど、空間を上手に設計しましょう。

ただし建設予算には限りがあるため、お金をかけるところとかけないところのメリハリをつけるようにしてくださいね。

3. ビルトインガレージの施工実績が豊富なハウスメーカーに依頼する

最後のポイントは、ビルトインガレージの施工実績が豊富なハウスメーカーに依頼することです。

そもそもの話ですが、実は、ほとんどのハウスメーカーでビルトインガレージのある家の建設が可能です。
しかしハウスメーカーは1社ごとに構法・構造が異なるため、条件に合うメーカーを慎重に選ばなければ、「地震のときに大きく揺れる、生活していて不安」「イメージと違う」という後悔につながります。

「イメージと違う」という後悔の原因は、ハウスメーカーによって、構造上必要な柱や壁の位置が違うことに由来します。

車1台挟むごとに壁を設置しなければならないメーカーもあれば、大空間をつくって2台3台一気に横並びで停められるメーカーもあるので、ハウスメーカー選びの際に留意しましょう。

ココがポイント!

ただし、ハウスメーカーの構法・構造を正確に洗い出し、「このメーカーは何モジュールで、何ピッチごとにこの壁が必要」と比較検討できるのは、メーカーの社員か、建築の専門家ぐらいのものです。

なのでこれから家を建てる方には、ビルトインガレージの施工実績が豊富(耐震性・構造に信頼がおける)なハウスメーカーをピックアップしてみてほしいのです。
各社の施工事例を見て、自分の理想のイメージと近いメーカーを絞り込んでみましょう。
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ビルトインガレージを建てるなら、実績豊富な「大手ハウスメーカー」に相談するべき

ビルトインガレージのある家を建てるなら、実績が豊富な「大手ハウスメーカー」に相談するのが1番です。理由は2つあります。

  1. 土地探しから相談できる
  2. 耐震強度、構造が信頼できる

1. 土地探しから相談できる

ビルトインガレージの設計は、土地探しの段階から注意が必要です。
斜線制限、出入庫が可能な道路幅の確保、土地と道路に面した段差がないか……などを見る必要があります。

その点、大手ハウスメーカーは自社の優良土地を数多く保有しており、人気の土地の競りにも慣れています。
なので、ビルトインガレージの建設は、土地探しから建設までワンストップで相談できる大手ハウスメーカーに依頼するのがオススメです。

2. 耐震強度、構造が信頼できる

ビルトインガレージは、1階部分が車庫(空洞)になるため、一般的な戸建て住宅よりも耐震強度に気を配る必要があります。
おしゃれなビルトインガレージを提案してくれる建設会社はたくさんあるものの、1棟1棟の耐震や構造にまで気を遣ってくれる会社はごく一握りです。

その点、大手ハウスメーカーの多くは、国から認可された構法・構造を採用しており、欠陥工事が出てもすぐにニュースになるため、設計面では非常に気を遣ってくれます(一方で無名の工務店などは、欠陥工事が発見しても話題にならなかったり、すぐに倒産するので保証を受けられないといったデメリットがあります)。
なので、耐震・構造面で安心して暮らせる家にすみたい方は、ビルトインガレージの施工実績が豊富、かつ構法・構造が認められた「大手ハウスメーカー」に依頼するのがオススメです。

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ビルトインガレージを建てるハウスメーカーは「高額」な会社ばかりではない

ビルトインガレージというと、高級路線のハウスメーカーや工務店、建設会社が建てる家、というイメージがありますが、実はそうではありません。
ミドルコストやローコスト帯のハウスメーカーの中にも、ビルトインガレージを施工するハウスメーカーが数多く存在します。

たとえば「桧家住宅」「セルコホーム」「オープンハウス」では、ビルトインガレージの施工実績が豊富で、人気が高い間取りプランを比較的安く採用できます!
エリアにもよりますが、しっかりした注文住宅を建てるなら、建物本体費2,900万円から建設可能です。
「自分の予算で、どのようなハウスメーカーで建てられるか知りたい」という方は、オンライン相談(無料)からお気軽にご相談ください。

ビルトインガレージ建設にかかる費用

ビルトインガレージの相場は坪単価50~80万円ほど、となります。
収容台数が1台の場合ガレージ部分で+200~400万円、2台の場合は+500~800万円ほど見ておきましょう。

例)ビルトインガレージつき30坪の家はいくら?

ビルトインガレージつき30坪の家の価格帯は、収容台数が1台の場合1,700万~2,400万円、2台の場合は2,000万~3,200万円ほど見ておきましょう。

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ただし住宅メーカーによって標準の価格が異なるため、まずは自分の予算に合った価格帯の住宅メーカーを1〜3社ほど絞り込んでみましょう!

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ビルトインガレージのメリット5つ

「敷地内に愛車を管理するスペースをつくりたいけれど、本当にビルトインガレージがベストな形なのか?」と迷っている方へ。

ここからは、ビルトインガレージのメリット・デメリットを紹介します。
まずはメリットから。

  1. 限られた敷地を有効活用して建築総額を抑えられる(※エリアによる)
  2. 雨風や紫外線から車を守る
  3. 防犯性が高い
  4. 趣味やレジャー空間など多方面で活躍し、生活が豊かになる
  5. 固定資産税が安くなる(※諸条件あり)

1. 限られた敷地を有効活用して建築総額を抑えられる(※エリアによる)

駅チカや商業施設の近くなど、便利なエリアの土地代は高くなる傾向にあります。
ビルトインガレージを検討していない方は、今持っている車1台もしくは2台分の駐車スペースと居住スペース、両方を内包する土地面積を探す必要があります。

「最低でもこのぐらいの坪数が必要だな」と思っても、いざ探してみたら「うわ、金額が高いな」と驚いてしまう方もいるかもしれません。
しかし、ビルトインガレージにすれば、駐車スペースを居住スペースの中に入れられますので、その分敷地が狭くても大丈夫です。

ココがポイント!

ビルトインガレージは、+200万円から600万円くらいで工事することが多いです。
たとえ建築費用が上がったとしても、「土地代のほうが高い」という場合は、逆にお得という場合もあります。
実は最近カーポートの価格も高騰していて、デザインがおしゃれで機能性が優れたカーポートは200万〜300万円する場合もあります。
そのような背景を踏まえると、エリアによっては「ビルトインガレージの方が安上がり」というケースがあり得ると思います。

2. 雨風や紫外線から車を守る

ビルトインガレージは、3方向が壁に囲まれた空間に愛車を格納するため、大事な車をしっかりと守ることができます。
横殴りの雨や台風による汚れ・傷も、紫外線による色褪せとも無縁です。

夏の暑い時期に車が熱くなりすぎることもないですし、冬場の積雪により「出勤前なのにフロントガラスに雪が積もって、なかなか出発できない」ということもありません。

このことについて、最近では遮熱・紫外線対策機能がついた高性能なカーポートが多数販売されているため、「カーポートでいいのでは?」という方もいると思います。
しかしカーポートは前後左右からの風雨は防げないため、「愛車を守る」という観点では、やはりビルトインガレージの方が優秀です。

たてまる

たてまる

たとえば、強い雨の日に子どもを連れて車で買い物にでかけて帰ってきた時。
車から降りて、右手に買い物袋、左手で子供の手を握りながら、ポケットから鍵を出さなければ……。という時、ビルトインガレージなら、雨に濡れずに車から勝手口まで移動できます。この点もビルトインガレージの強みですね!

3. 防犯性が高い

最近では、高級車が盗まれてしまったり、いたずらで車が傷つけられてしまうという事件も多いです。
その点、ビルトインガレージは防犯に非常に有利です。
手前のシャッターを閉めることにより、車へのいたずらも防ぐことができます。

4. 趣味やレジャー空間など多方面で活躍し、生活が豊かになる

ビルトインガレージの用途は、今や車やバイクいじりだけではありません。
たとえば、自転車やスケボーのメンテナンス空間として。
ほかにも、おうちキャンプ、アウトドア用品の収納空間、トレーニングスペース、アトリエ、DIY、プライベートシアターなど、空間の可能性が広がっています。

最近では、ハイブリッド車用のポータブル電源がついていて、車と家で相互に給電できるハイスペックなガレージハウスも販売されています。
お友達を家に呼んだ時に「うち、ガレージあるんだ」と言えば一目置かれること間違いなしです。
壁の一部をガラス張りにして、リビングから自分の好きな車を眺めるという優雅な生活も実現できます。

たてまる

たてまる

実用性も高くて見栄えも良い、そして憧れを現実にできる。それがビルトインガレージの最大のメリットです。 これからの時代のビルトインガレージは、「車も停めることができる半屋内空間」と考えるとおもしろいかもしれませんね!

5. 固定資産税が安くなる(※諸条件あり)

家の建て方にもよりますが、ビルトインガレージは固定資産税が安くなります。
家全体の床面積のうち、ビルトインガレージの床面積が5分の1以内に収まる場合、その部分は延床面積の計算から外れるという決まりがあります。

つまり、45坪の家を建てた場合、ビルトインガレージの床面積が9坪以下なら、ガレージ分の床面積は固定資産税に計上されません。
このため、ビルトインガレージを建てると固定資産税を抑えて、建ててからのランニングコストを軽減できると考える人もいます。

ビルトインガレージのデメリット4つ

続いて、ビルトインガレージのデメリットを4つ解説します。

  1. 建築費用が上がる
  2. が反響しやすい
  3. 空気がこもる
  4. 間取りの制約が出る

1.建築費用が上がる

結論としては、ビルトインガレージが損か得かは、エリアによって全く変わります。
ビルトインガレージのある家は、一般的な戸建住宅よりも高額になります。
具体的には、建物本体の工事費用に200万〜400万円ほど上乗せされます。
(※金額に幅があるのは、ハウスメーカーのブランド性や価値観、規模感に左右されるためです)

理由としては、家の中に車用のスペースをつくることで、空間が部屋として換算されるため、坪単価が発生するからです。
車2〜3台分のガレージをつくる場合、500万〜800万円ほど上乗せされるため、「ビルトインガレージには憧れるけれど、金額がネック」と考える人は多いでしょう。

しかし床面にガレージを含む分、駐車スペースとして土地を広く買わなくてもよくなるため、地価が高いエリアに家を建てる方にとっては大きなメリットとなります。
土地代が高いエリアの場合、敷地いっぱいに家を建てて駐車スペース(外構)を減らしたほうが、土地代を含めた総額が安上がりになるのです!

そのような都心部の住宅密集地では、2階にリビングをつくることで、居住スペースに光が差し込んで生活の質が上がったということがあるはずです。
必ずしも「ビルトインガレージ=高額」というわけではないことをお伝えしておきます。

2.音が反響しやすい

「音」問題は、住んでから気になりやすいポイントです。

ビルトインガレージのある家は、駐車スペースと居住スペースの両方が同じ建物内に存在することになります。
シャッター式のガレージの場合、シャッターを閉めるときのガラガラという音が居住スペースに響く可能性があります。

夜遅く、お父さんが帰ってきて車を停めた時に、寝かしつけた子どもがシャッターの音で起きてしまうこともあります。
ビルトインガレージに限らず、生活スタイルが異なる家族が1つの家で暮らす場合、音問題が非常に問題になりやすいので注意しましょう。

対策としては、巻き込むタイプの「シャッター式」ではなくて「スライダー式」の扉を選ぶことです。
スライダー式の扉は、入り口が天井部分に吸い込まれていってカチャッと止まるタイプの扉を選ぶと、音問題が軽減されます。

ただし間取り・構造・メーカーによっては、「シャッター式の扉しか選べない」ということもあります。
そのような場合は、「可能な限り音が響かないような間取りを考える(寝室とガレージの位置を離すなど)」という考え方にシフトするのが良いと思います。

3. 空気がこもる

ビルトインガレージは空気がこもりやすいため、カビや結露、排気汚れの対策が必要になります。
「排気汚れ」についてくわしく説明すると、北海道や東北などの寒いエリアでは、冬場、車のエンジンをつけて車内を温めることがあります。

その時に出る排気ガスがガレージの中にこもり、壁を汚してしまうということがあります。
対策としては、別途ガレージの中に換気扇を付けることです。

換気扇を回せば、アイドリングOKとなりますので、間取り設計時には換気扇の設置も忘れずに検討してくださいね。
換気扇をつけると、ガレージの中でバーベキューをするときに煙を逃せるのでオススメです!

4. 間取りの制約が出る

ビルトインガレージの間取り設計では、住宅にさまざまな制約が発生します。
居住スペースとガレージをひとつの建物に収めることで、日当たりの良い場所をガレージにとられてリビングが日陰になってしまったり、玄関周りや屋内のレイアウトが思うようにならないことがあるのです。

このような制約を想定し、間取り設計時に相談することで、後悔なくガレージつきの家を建てられます。
また、住宅密集地の狭小地でビルトインガレージのある家を建てる場合、隣家の窓の位置を確認しておき、ずらして配置するといった工夫も必要です。
窓の位置をずらすことで、住んでからのお互いのプライバシーを確保できます。

デメリットを加味して「別棟ガレージ」を選択する人も

ビルトインガレージには、上で解説した4つのデメリットが存在します。
住居と適切な距離を確保できる「別棟ガレージ」を選択すれば、レイアウト次第でビルトインに負けない魅力を引き出すことができます。

たとえばLIXILの「スタイルコート」は、別棟ガレージの人気商品です。
スタイルコートは、およそ200万円から、屋外にガレージを建てることができます。

ビルトインよりも安価に、固定資産税がかからないガレージスペースをつくれる(※外構の一部という扱いになります)ため、こちらを選ぶ方も多いです。

ビルトインガレージが向いている方

  • 都心部の狭小地や、地価が高いエリアに家を建てたい
  • リビングから愛車を眺めたい方、居住スペースとガレージを行き来したい
  • 玄関から地続きの趣味・収納スペースとして利用したい

別棟ガレージが向いている方

  • 音や匂いを住居と切り離したい
  • 自分の趣味の空間として、家族と距離をおいて集中したい
  • 費用を抑えたい

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まとめ

この記事では、ビルトインガレージの家を建てるときの間取り事例や、理想の家を建てるためのポイントについて説明しました。

ビルトインガレージの用途は、今や車やバイクいじりだけではありません。
自転車やスケボーのメンテナンス空間として。
さらに、おうちキャンプ、アウトドア用品の収納空間、アトリエ、DIY、プライベートシアターとしても可能性が広がっています。

最近では、ハイブリッド車向けに、ポータブル電源がついたハイスペックなガレージも販売されています。
愛車を眺め、趣味や家族の時間を思いきり楽しめるビルトインガレージは、今後も注目されていくはずです。

将来的に、空間をどのように使いたいかを視野に入れて、すてきなビルトインガレージの家を建ててくださいね!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

担当者コメント

たてまる
家づくり専門アドバイザー
たてまる

ビルトインガレージは注文住宅の設計の中でも安定して人気が高い間取りです。
車やバイクいじりが好きという方にはたまらないですよね!

ビルトインガレージの最大のデメリットは、やはり建築費用が割高になること。
三方向から壁で囲むことにより、「居住空間」とみなされるため、坪単価が上がるのです。
ビルトインガレージは下が土間となっていますが、床の断熱材が入った暖かい空間と同じお金がかかるので、そこは要検討となります。
予算が心配という方は、家とは別に大きな倉庫をつくるイメージで、「別棟ガレージ」を外構の一部としてつくることをオススメします。
LIXILのスタイルコートなどは根強い人気がありますし、家と一体化されたビルトインガレージよりも安価です。
ビルトインガレージ、屋外のガレージハウスが得意なハウスメーカーをくわしく知りたい方は、当サイトの「オンライン相談」から気軽に相談してくださいね!

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