【2024年最新】申請しないと損するZEH住宅の補助金まるわかりマニュアル
【更新日:2024年4月24日】
ZEHとは、一言でいうと「エネルギー収支がプラマイゼロの省エネ住宅」です。
日本政府は「2030年までに住宅の平均をZEHにする」という目標を掲げており、東京都をはじめさまざまなエリアで新築の太陽光パネル搭載の義務化を進めています。
ZEHは今後の新築戸建て住宅のスタンダードになるでしょう。
「ZEHを建てるといくら補助金がもらえるの?」
「2024年に新築する場合のZEH補助金額が知りたい!」
この記事では、これから家を建てるあなたに向けて、次の2つの項目を解説します。
- 2024年目玉となるZEHの補助金(経産省55万円or子育てエコホーム支援事業80万円)
- ZEHを依頼する会社(実績豊富なZEHビルダーがオススメ)
記事の中では、知らないと80万円以上損するZEHの補助金・税制優遇についてもわかりやすく解説します。
これから家を建てる方の参考になれば幸いです。
ZEHを建てたいと思ったらまずやること
「できるだけ予算をかけずにZEHを建てたい」と思ったら、住宅の知識が豊富なプロのアドバイザーに相談してみませんか。
ZEHの実績豊富なハウスメーカーや、コスパの良い建て方を、第三者の立場から客観的にお伝えします。
営業マンには直接聞きづらい予算の相談や、優秀な営業担当の紹介も可能です。家づくりの課題感がクリアになります。
▼ こんな人におすすめ ▼
・営業マンとの対面が苦手な方
・ZEHを建てるハウスメーカーで迷っている方
・補助金・低金利ローンについて知りたい方
家づくり専門アドバイザー
大学で材料工学・建築素材を研究、30歳でマイホーム購入を決意。コツコツと住宅知識を増やし、満足の家を建てた経験を持つ。現在は家づくりで役立つ情報をYouTube、SNSにて発信している。
1. 2023年のZEH補助金、狙いやすいのはZEHの「55万円」
2024年、もっとも狙いやすい補助金は、下の表の1番上、ZEHの補助金「55万円」となります。
公募期間は2024年4月26日から2025年1月7日までですので、お早めにご確認くださいね。
対象となる住宅 | 補助金額 | 交付要件の主なポイント | |
---|---|---|---|
ZEH支援事業 |
|
55万円/戸 |
|
|
100万円/戸 |
|
上の表のうち、もっとも狙いやすい補助金はZEHの55万円です。
要件も難解ではなく、余分なコストをかけずに補助金をねらうことができます。
また、ZEH+、Nearly ZEH+においては以下各選択要件を満たす場合、追加補助を受けられるんです!
選択要件 | 追加補助額 |
---|---|
外皮性能の更なる強化 (UA値最低0.46以下) + 高度エネルギーマネジメント (HEMS) + 電気自動車を活用した自家消費の拡大措置 (電気自動車連動) |
+25万円/戸 |
外皮性能の更なる強化 (UA値最低0.46以下) + 高度エネルギーマネジメント (HEMS) または 電気自動車を活用した自家消費の拡大措置 (電気自動車連動) |
+10万円/戸 |
追加補助対象設備 | 追加補助額 |
---|---|
蓄電システム | +20万円(上限) |
直交集成板(CLT) | +90万円(定額) |
地中熱ヒートポンプシステム | +90万円(定額) |
PVT(太陽光+太陽熱ハイブリッドモジュール)システム | +65万円・80万円・90万円(方式、パネル面積により異なる) |
液体集熱式太陽熱利用システム | +12万円・15万円(方式、パネル面積により異なる) |
ZEH補助金申請スケジュール
2024年4月〜2025年3月の各補助金の申請スケジュールは下のカレンダーの通りです。
ZEH+で、選択要件のUA値・HEMS・電気自動車との連動もすべて叶えれば追加で計125万円の補助金が出ます!
しかし、ZEHの補助金は、この下で紹介する「子育てエコホーム支援事業」の補助金80万円と併用できません…!
実現が難しそうな子育て世帯・若年夫婦は、まず「子育てエコホーム支援事業」を最優先で検討してみてください!
*ZEH補助金は非課税であり、一時所得にはなりませんので注意してください。
2. ZEHを建てる若年世帯はこちらがお得!「子育てエコホーム支援事業」補助金額80万円
2024年、ZEHの補助金55万円のほかに注目したいのが、「子育てエコホーム支援事業」の80万円です。
条件に該当する方は、ZEHの55万円よりも子育てエコホーム支援事業の80万円をねらったほうがお得です。
ほかにも「借入限度額最大4,500万円の住宅ローン減税」と「最大1,000万円の贈与税非課税」があり、こちらはZEH補助金と併用可能です。
ひとつずつ解説します。
1)子育てエコホーム支援事業
まずは2024年3月下旬に予約開始となった新しい事業「子育てエコホーム支援事業」。
これは子育て世帯・若者夫婦世帯に向けた支援策で、2024年最大の目玉となる補助金です。
具体的には、子育て世帯または若者夫婦世帯が、子育てエコホーム支援事業者として登録しているハウスメーカーと契約し、ZEHの基準を満たす断熱基準の新築住宅を建てた場合、80万円の補助金が出るというものです(太陽光パネルの設置は必須ではありません)。
子育てエコホーム支援事業の詳細 | |
---|---|
対象世帯 |
|
申請条件 |
|
申請方法 | 一般の方は申請できません。申請手続き・補助金の受取・子育てエコホーム支援事業者として登録した事業者」が委託を受けて行います。 | 還元は予め「
申請期間 | 2024年3月下旬 ~ 遅くとも2024年12月31日(予算上限に達するまで) |
令和5年度(2023年)には「こどもエコすまい支援事業」が話題となりましたが、これらの事業は2023年9月に打ち切られました。
2024年、もっともおトクな支援制度は子育てエコホーム支援事業となります!小さいお子さんがいらっしゃる世帯や若いご夫婦は要チェックです!
余談ですが、2023年の「こどもエコすまい支援事業」が早期に受付を終了したことを受けて、2024年の「子育てエコホーム支援事業」は予算が600億円拡大されました!
ただ、予算が拡大されただけではなく、支援内容や条件も一部異なるため、注意が必要です。
【注意】子育てエコホーム支援事業の80万円はZEHの補助金と併用不可
「子育てエコホーム支援事業」の補助金を申請した場合、補助対象が重複するその他の国の補助金制度を併用することはできません。
ただし、国費の充当がない地方公共団体の補助制度については併用可能です。
2)住宅ローン減税
住宅ローン残高の0.7%を、特例として原則13年間、所得税と住民税額の一部から控除されるというものです。
どんな家を建てるかによって、上乗せされる控除額が変わります。
2022年〜2023年中に入居 | 2024年〜2025年中に入居 | |
---|---|---|
長期優良住宅 低炭素住宅 |
5,000万円 | 4,500万円 |
ZEH水準省エネ住宅 | 4,500万円 | 3,500万円 |
省エネ基準適合住宅 | 4,000万円 | 3,000万円 |
その他の住宅 | 3,000万円 | 0円(2023年までに新築の建築が確認された場合2,000万円) |
該当する方は税務署に申請しましょう。
3)贈与税の非課税枠
2026年12月31日まで、特例として贈与税が1,000万円まで非課税となります。
親や祖父母から建築費用を援助してもらえる方はぜひ検討してみてください。
質の高い住宅* | 一般住宅 | |
---|---|---|
非課税限度額 | 1,000万円 | 500万円 |
適用期限 | 2024年1月1日〜2026年12月31日 | |
建物要件 |
・その者が主として居住の用に供する家屋であること |
・断熱等性能等級4以上又は一次エネルギー消費等級4以上の住宅
・耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上又は免震建築物の住宅
・高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上の住宅
該当する方は税務署に申請しましょう。
給湯省エネ2024事業
ZEHと直接関係ありませんが、給湯器を設置する方へおトクな補助金となります。
締切は遅くとも2024年12月31日着工まで(予算上限に応じて変動あり)のため、要チェックです!
設置する給湯器に応じて、5万円または15万円/台の補助金が支給されます。
※一戸あたり2台までとなります。
家庭用燃料電池 (エネファーム) |
電気ヒートポンプ・ガス瞬間式 併用型給湯機 (ハイブリッド給湯器) |
ヒートポンプ給湯器 (エコキュート) |
|
---|---|---|---|
基本補助額 | 18万円/台 | 10万円/台 | 8万円/台 |
加算補助額 | A要件も満たす →+2万円/台 B要件も満たす →+4万円/台 両方満たす →+5万円/台 |
A要件も満たす →+3万円/台 B要件も満たす →+3万円/台 両方満たす →+5万円/台 |
C要件も満たす →+2万円/台 |
*A要件(エネファーム)
*B要件(エネファーム) :補助要件下限の機種と比べて、5%以上CO2排出量が少ないものとして、a又はbに該当するものであること。
(a.2025年度の目標基準値(JIS C 9220 年間給湯保温効率又は年間給湯効率(寒冷地含む))+0.2以上の性能値を有するもの、又は、b.おひさまエコキュート)
*A要件(ハイブリッド):インターネットに接続可能な機種で、昼間の再エネ電気を積極的に自家消費する機能を有するものであること。
*B要件(ハイブリッド):補助要件下限の機種と比べて、5%以上CO2排出量が少ないものとして、以下の要件に該当するものであること。
(一般社団法人日本ガス石油機器工業会の規格(JGKAS A705)に基づく年間給湯効率が116.2%以上のものであること。)
*C要件:ネットワークに接続可能な機種で、気象情報と連動することで、停電が予想される場合に、稼働を停止しない機能を有するものであること。 :インターネットに接続可能な機種で、翌日の天気予報や日射量予報に連動することで、昼間の時間帯に沸き上げをシフトする機能を有するものであること。
ZEHを依頼するハウスメーカー、オススメは「ZEHビルダー」
ZEHを建てるなら、ZEHビルダーに依頼するのがオススメです。
ZEHビルダーはZEHの施工実績が多いため、補助金等の申請手続きも問題なく受けられる可能性が高いです。
ZEHビルダーとは、ZEHの経験と実績が豊富なメーカー・建設会社のこと
ZEHビルダーとは、ZEHロードマップの意義に基づき、自社が受注する住宅のうちZEH(Nearly ZEHを含む)が占める割合を2020年までに50%以上とする事業目標を掲げるハウスメーカーや建設会社のこと。
つまり、ZEHを建ててきた確かな経験をもち、実績を認められた事業者です。
ZEHビルダーは過去のZEH普及実績と目標を自社ホームページやSNSで公表していて、目標を達成するための具体的な普及策も掲げています。
過去に経済産業省の補助金停止措置や指名停止措置も受けていないことも条件となるため、クリーンな会社の証明でもあります。
一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)に認定されたZEHビルダーは、「ZEHビルダーマーク・ZEHプランナーマーク」を使用できます。
ZEHマークは住宅カタログなどに掲載されています。
ZEHビルダーはZEHを建てる人の不安を解消できる
ZEHを建てる方が、とくに不安を感じるポイントは次の通りです。
- ZEH公募のタイミングにあわせて家を建てられるか心配
- ZEHの提出書類をきちんと作成できるか心配
- ZEH仕様の見積もりがよくわからない
- 住宅の断熱性能や省エネ等級がわからない
- 検査状況の写真や記録がほしい
ZEHビルダーに頼めば、このような疑問を解消し、煩雑なプランニングもお任せできます。
さらに細かい話をすると、ZEHの補助金を申請するための手続きは非常に複雑で、ZEHを建てた経験が多い会社の方がスムーズに申請・建設できます。
したがって、ZEHビルダーの中でも経験と実績を認められた『評価上位のZEHビルダー』の中から選ぶと安心です。
日本全国のZEHビルダー/プランナー
「ZEHビルダー/プランナー制度」の事業登録者数は、6,400件以上(2022年4月15日時点)です。最新のZEHビルダーの登録会社一覧は、下のリンクから確認できます。
ZEHビルダー/プランナー(フェーズ2)一覧検索|一般財団法人環境共創イニシアチブ
ちなみに、ハウスメーカーや建設会社は「ZEHビルダー」、設計事務者は「ZEHプランナー」に該当します。
北海道に対応する事業者は「A登録」、北海道以下の地域は「B登録」と区分されます。 もし対応エリアがAB区分両方に跨っている場合は、A・Bそれぞれ別に目標を立てて登録することになります。
ZEHビルダー評価5〜6つ星の会社がオススメ!
ZEHの実績と注力度合いを評価する「ZEHビルダー/プランナー評価制度」が存在します。
2018年の発足時点では選考基準は「5つ星」のみでしたが、2021年からは「6つ星(最高ランク)」が新たに設定されました。
それぞれの評価基準は次の通りです。
評価基準 | |
---|---|
登録条件 |
|
5つ星 (★★★★★☆) |
|
6つ星 (★★★★★★) |
|
ZEHを検討している方は、ZEHビルダー評価の高さもチェックしてみると良いかもしれませんね!ZEHの実績豊富なメーカーを知りたいという方は、当サイトの無料相談からお気軽にご相談ください。
まとめ
この記事では、ZEHの条件や補助金、メリット・デメリットについてお伝えしました。
とくに重要な内容は次の3点でしたね。
- 2024年、目玉となるZEH補助金は「子育てエコホーム支援事業」
- 2023年同様、2024年のZEH補助金も早期満了になる可能性が高い
- ZEHを建てるときはZEHビルダーに依頼するのがオススメ
ZEH補助金を申請するには、「高断熱・高気密な家」を建てる必要があります。
断熱に力を入れているハウスメーカーは、下の記事でくわしく紹介しています。
こちらも合わせてご覧ください。
それでは、あなたが理想のZEHを建て、トラブルなく補助金を受け取れるよう祈っています。
担当者コメント
ZEHの話題に関連して、よく太陽光パネルを設置するのが得か損かで論争が起きていますね。
実はこの論争には、利益を出そうとする投資的な考えと、自分たちが使う電力を発電する自給自足の考えがあり、太陽光発電にはその両方の側面があることをご理解ください。
ちなみに電気代は年々上昇しており、これからも上がり続ける可能性が高いです。
将来、電気をあまり買わなくて済むのは、家計的にも地球環境的にも良いと思います!
相談の流れ・サービス詳細ただし「太陽光パネルが載っていない家のデザインが好き」「環境や予算の問題で、ZEHを建てるのが難しい」という方は、別の建て方をオススメします。
「ZEHと普通の家、どちらを建てるか迷う」「自分に合ったハウスメーカーを知りたい」このような方は、家づくりの無料オンライン相談でアドバイザーに相談してくださいね。客観的な立場から、あなたに合う家づくりの進め方をお伝えします。