【2025年最新】申請しないと損するZEH住宅の補助金まるわかりマニュアル
【更新日:2024年12月24日】
ZEHとは、一言でいうと「エネルギー収支がプラマイゼロの省エネ住宅」です。
日本政府は「2030年までに住宅の平均をZEHにする」という目標を掲げており、東京都をはじめさまざまなエリアで新築の太陽光パネル搭載の義務化を進めています。
ZEHは今後の新築戸建て住宅のスタンダードになるでしょう。
「ZEHを建てるといくら補助金がもらえるの?」
「2025年(令和7年)に新築する場合のZEH補助金額が知りたい!」
この記事では、これから家を建てるあなたに向けて、次の2つの項目を解説します。
- 2025年目玉となるZEHの補助金(「子育てグリーン住宅支援事業」ZEH水準住宅40万円or長期優良住宅80万円orGX志向型住宅160万円)
- ZEHを依頼する会社(実績豊富なZEHビルダーがオススメ)
記事の中では、知らないと40万円以上損するZEHの補助金・税制優遇についてもわかりやすく解説します。
これから家を建てる方の参考になれば幸いです。
ZEHを建てたいと思ったらまずやること
「できるだけ予算をかけずにZEHを建てたい」と思ったら、住宅の知識が豊富なプロのアドバイザーに相談してみませんか。
ZEHの実績豊富なハウスメーカーや、コスパの良い建て方を、第三者の立場から客観的にお伝えします。
営業マンには直接聞きづらい予算の相談や、優秀な営業担当の紹介も可能です。家づくりの課題感がクリアになります。
▼ こんな人におすすめ ▼
・営業マンとの対面が苦手な方
・ZEHを建てるハウスメーカーで迷っている方
・補助金・低金利ローンについて知りたい方
家づくり専門アドバイザー
大学で材料工学・建築素材を研究、30歳でマイホーム購入を決意。コツコツと住宅知識を増やし、満足の家を建てた経験を持つ。現在は家づくりで役立つ情報をYouTube、SNSにて発信している。
1. 2025年のZEH補助金は子育てグリーン住宅支援事業の「40万円」
2025年のZEH補助金は、国土交通省と環境省の連携による「子育てグリーン住宅支援事業」の40万円となります。
対象世帯 | 対象住宅 | 補助額 |
---|---|---|
すべての世帯 | GX志向型住宅 | 160万円/戸建 |
子育て世帯等 | 長期優良住宅 | 80万円/戸建て (建て替えの場合100万円/戸建) |
ZEH水準住宅 | 40万円/戸建 (建て替えの場合60万円/戸建) |
ZEH水準住宅とは、太陽光発電システムなどの再生可能エネルギーを導入し、「断熱等級5以上」で、省エネ基準から一次エネルギー消費量の削減率が「20%以上」の家のことです(再生可能エネルギー等を除く)。
ただしエリアによっては「ZEH Oriented」のように、太陽光発電システムを搭載しなくても補助金を申請できるケースがあります。
ZEH水準住宅と長期優良住宅の補助金の対象者は「子育て世帯等(申請時点において、2005年4月2日以降※に出生した子を有する世帯)」となります。
【大注目】2025年は「GX志向型住宅」の補助金160万円/戸建が新たに追加
今回は、ZEHと長期優良住宅にくわえて、「GX志向型住宅」の補助金160万円/戸建が追加された点が、昨年との大きな違いです。
GX志向型住宅とは、「断熱等性能等級6以上」で、一次エネルギー消費量の削減率が次の条件をクリアしている住宅を指します。
上で紹介したZEH水準住宅は「断熱等級5以上」が条件でした。「GX志向型住宅」で断熱等級を1段階上げると、家の性能が高くなり、夏も冬もより快適に過ごせるようになります。
条件 | 一般 | 寒冷地等 | 都市部狭小地等 | |
---|---|---|---|---|
一次エネルギー消費量の削減率 | 再エネを除く (高効率のエアコンや給湯器、LED照明などを使う) |
35% | ||
再エネを含む (太陽光発電システムを使う) |
100% | 75%以上 | - |
再生可能エネルギー(太陽光発電システム)は必要?
東京都や京都府では、2025年4月から新築戸建ての太陽光発電システムの設置が義務化されましたね。
日本では、2030年までに太陽光設備の設置率を6割にする目標が掲げられていて、2024年時点では注文住宅で58.4%、建売住宅で8%ほど達成しています。
今回の「GX志向型住宅」の補助金160万円/戸建は、都市部狭小地等の場合に限っては再生可能エネルギー未導入(ZEHOriented)も申請可能です。
ただし、土砂災害特別警戒区域や災害危険区域など、補助金の申請対象外となる特殊な土地もあります。
まずは気になる営業担当さんに、「こんな土地に建てたいんだけど、どうでしょう?」と相談してみてください!
新築のZEH補助金は契約した住宅メーカーに申請を依頼しよう
建てたい住宅の種類と、申請する補助金が決まったら、施主がしなくてはいけないことは特にありません。
契約した住宅メーカーが、「一般社団法人環境共創イニシアチブ」に申請してくれます。
ZEHを建てた実績が豊富なハウスメーカーは、こちらの記事でくわしく解説しています!
【2025年最新】ZEHでおすすめのハウスメーカー18選
都道府県・市区町村の自治体の助成金も要チェック
都道府県や市区町村などの自治体ごとに、条件に合ったZEHを建てることで助成金を出していることがあります。
自治体の助成金の中には、上で紹介した「子育てグリーン住宅支援事業」など国(省庁)の補助金と併用できるものがあり、助成金の条件は毎年3〜4月に更新されることが多いため、タイミングが合えばあわせて検討してみてください。
参考に、2024年の助成金事例を紹介します。
東京都の2024年(令和6年度)の助成金事例「東京ゼロエミ住宅」
- 太陽光発電設備・蓄電池及びV2Hのリース(貸与)で約30万〜240万円/戸建
- 太陽光発電設備・蓄電池及びV2Hの設置で約15万〜50万円/戸建
- 不動産取得税が最大で全額減免
京都府の2024年(令和6年度)の助成金事例
- ZEH・ZEH Oriented・Nearly ZEHのいずれかを建築し、京都府内産木材、北山丸太製品又は京銘竹製品を使用し、ひろがる京の木整備事業(住宅タイプ)で20万円/件
- 京都再エネコンシェルジュ認証制度において認証を受けたコンシェルジュが施工を担当すると10万円/件を上乗せ
ここからは、ZEH補助金と合わせて活用したい、新築で使える減税や補助金について解説しますね。
2. 住宅ローン減税で借り入れ残高の0.7%を控除
ZEHの補助金と合わせて採り入れたいのが、「住宅ローン減税」です。
住宅ローン残高の0.7%を、特例として原則13年間、所得税と住民税額の一部から控除されるというものです。
たとえばZEH水準住宅に2025年中に入居すると、3,500万円の借り入れで318.5万円の控除(つまり、税金が安くなるということです)を受けられます。
どんな家を建てるかによって、上乗せされる控除額が変わります。
住宅の種類 | 借入限度額 | 控除額の上限 (2025年に入居した場合) |
---|---|---|
長期優良住宅 低炭素住宅 |
4,500万円 | 409.5万円 |
ZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円 | 318.5万円 |
省エネ基準適合住宅 | 3,000万円 | 273万円 |
その他の住宅 | 0円(2023年までに新築の建築が確認された場合2,000万円) | 0万円 |
住宅ローン控除は、当初2021年で終了する予定でしたが、2025年12月31日まで延長されました。
該当する方は税務署に申請しましょう。
3. 贈与税の非課税枠
2026年12月31日まで、特例として贈与税が1,000万円まで非課税となります。
親や祖父母から建築費用を援助してもらえる方はぜひ検討してみてください。
質の高い住宅* | 一般住宅 | |
---|---|---|
非課税限度額 | 1,000万円 | 500万円 |
適用期限 | 2025年1月1日〜2026年12月31日 | |
建物要件 |
|
- 断熱等性能等級4以上又は一次エネルギー消費等級4以上の住宅
- 耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上又は免震建築物の住宅
- 高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上の住宅
該当する方は平日、税務署に申請しましょう。
4. 給湯省エネ2025事業
ZEHと直接関係ありませんが、新築にあわせて給湯器を設置する方に、おトクな補助金を紹介します。
戸建住宅一戸あたり2台まで、設置する給湯器に応じて、経済産業省から以下の補助金が支給されます。
- ヒートポンプ式給湯機(エコキュート)
- ハイブリッド給湯機(エコワン)
- 家庭用燃料電池(エネファームなど)
締切は遅くとも2025年12月31日着工まで(予算上限に応じて変動あり)のため、要チェックです!
(1)ヒートポンプ式給湯機(エコキュート)
基本補助額 | 特徴 | 対象機種 | |
---|---|---|---|
基本額 | 18万円/台 | ||
A要件 | 10万円/台 |
|
|
B要件 | 8万円/台 |
|
- |
A要件とB要件を満たすもの | 13万円/台 |
|
- |
(2)ハイブリッド給湯機(エコワン)
一般社団法人日本ガス石油機器工業会の規格(JGKAS A705)で、年間給湯効率が108.0%以上の製品を導入すると、次の補助金を申請できます。
基本補助額、特徴 | ||
---|---|---|
基本額 | 8万円/台 | |
A要件 | 13万円/台 |
|
B要件 | 13万円/台 |
|
A要件とB要件を満たすもの | 15万円/台 |
(3)家庭用燃料電池(エネファームなど)
一般社団法人燃料電池普及促進協会(FCA)の製品登録に必要な要件を満たした製品を導入すると、次の補助金を申請できます。
基本補助額 | 特徴 | |
---|---|---|
基本額 | 16万円/台 | - |
C要件 | 20万円/台 |
|
パナソニック、京セラ、アイシン、大阪ガス(株)、東邦ガス(株)などのブランドのエネファームを設置する方は、こちらもあわせて検討してみてください。
エコキュート(電気)やエネファーム(ガス)、ハイブリッド給湯機は、電気と一緒にお湯も沸かしてくれる環境にやさしい給湯設備です!新築でキッチンやお風呂を検討するとき、オール電化にするか、ガスにするか考えると思います。このとき給湯設備も一緒に決めておくと、まとめて補助金を申請できるのでおすすめです!
ZEHを依頼するハウスメーカー、オススメは「ZEHビルダー」
ZEHを建てるなら、ZEHビルダーに依頼するのがオススメです。
ZEHビルダーはZEHの施工実績が多いため、補助金等の申請手続きも問題なく受けられる可能性が高いです。
ZEHビルダーでおすすめのハウスメーカーは、次の記事でくわしく紹介しています。こちらもあわせてご覧ください。
【2025年最新】ZEHでおすすめのハウスメーカー18選
それでは、ZEHビルダーの概要と、おすすめする理由を(1)から(4)にかけてくわしく解説します!
(1)ZEHビルダーとは、ZEHの経験と実績が豊富なメーカー・建設会社のこと
ZEHビルダーとは、ZEHロードマップの意義に基づき、自社が受注する住宅のうちZEH(Nearly ZEHを含む)が占める割合を2020年までに50%以上とする事業目標を掲げるハウスメーカーや建設会社のこと。
つまり、ZEHを建ててきた確かな経験をもち、実績を認められた事業者です。
ZEHビルダーは過去のZEH普及実績と目標を自社ホームページやSNSで公表していて、目標を達成するための具体的な普及策も掲げています。
過去に経済産業省の補助金停止措置や指名停止措置も受けていないことも条件となるため、クリーンな会社の証明でもあります。
一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)に認定されたZEHビルダーは、「ZEHビルダーマーク・ZEHプランナーマーク」を使用できます。
ZEHマークは住宅カタログなどに掲載されています。
(2)ZEHビルダーはZEHを建てる人の不安を解消できる
ZEHを建てる方が、とくに不安を感じるポイントは次の通りです。
- ZEH公募のタイミングにあわせて家を建てられるか心配
- ZEHの提出書類をきちんと作成できるか心配
- ZEH仕様の見積もりがよくわからない
- 住宅の断熱性能や省エネ等級がわからない
- 検査状況の写真や記録がほしい
ZEHビルダーに頼めば、このような疑問を解消し、煩雑なプランニングもお任せできます。
さらに細かい話をすると、ZEHの補助金を申請するための手続きは非常に複雑です。
その点、ZEHを建てた経験が多い会社なら、スムーズに申請・家づくりを進めてくれますよ。
(3)日本全国のZEHビルダー/プランナー
「ZEHビルダー/プランナー制度」の事業登録者数は、6,400件以上(2022年4月15日時点)です。
北海道に対応する事業者は「A登録」、北海道以下の地域は「B登録」と区分されます。 もし対応エリアがAB区分両方に跨っている場合は、A・Bそれぞれ別に目標を立てて登録することになります。
なお、ハウスメーカーや建設会社は「ZEHビルダー」、設計事務者は「ZEHプランナー」に該当します。
(4)ZEHビルダー評価5〜6つ星の会社は施工実績が豊富
ZEHの実績と注力度合いを評価する「ZEHビルダー/プランナー評価制度」が存在します。
2018年の発足時点では選考基準は「5つ星」のみでしたが、2021年からは「6つ星(最高ランク)」が新たに設定されました。
それぞれの評価基準は次の通りです。
評価基準 | |
---|---|
登録条件 |
|
5つ星 (★★★★★☆) |
|
6つ星 (★★★★★★) |
|
「自分の予算感に合っていて、建築予定のエリアにぴったりのZEHビルダーを知りたい」という方は、当サイトの無料家づくり相談からお気軽にご相談ください!
まとめ
この記事では、ZEHの条件や補助金、メリット・デメリットについてお伝えしました。とくに重要な内容は次の3点でしたね。
- 2025年、ZEH水準住宅の補助金は「子育てグリーン住宅支援事業」の40万円
- 断熱等級を1段上げた「GX志向型住宅」を建てると補助金160万円を申請できる
- ZEHを建てるときはZEHビルダーに依頼するのがおすすめ
それでは、あなたが理想のZEHを建て、トラブルなく補助金を受け取れますように。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
担当者コメント
ZEHの話題に関連して、よく太陽光パネルを設置するのが得か損かで論争が起きていますね。
実はこの論争には、利益を出そうとする投資的な考えと、自分たちが使う電力を発電する自給自足の考えがあり、太陽光発電にはその両方の側面があることをご理解ください。
ちなみに電気代は年々上昇しており、これからも上がり続ける可能性が高いです。
家を建ててから電気を自給自足できるのは、家計的にも地球環境的にも良いと思います!
相談の流れ・サービス詳細ただし「太陽光パネルを載せるか迷う」「建築エリアや予算の関係で、ZEHを建てるのが難しい」という方は、別の建て方もご提案できますよ。
「ZEHを建てるか迷っている」「自分に合ったハウスメーカーを知りたい」このような方は、家づくりの無料オンライン相談でアドバイザーに相談してくださいね。客観的な立場から、あなたに合う家づくりの進め方をお伝えします。