「せっかく家を建てるなら子育てしやすい家にしたい」
「子どもの足音や声が近所の迷惑になっているかも……」
子どもの成長を日々感じられる子育ての時間は、親にとってかけがえのない大切な時間です。
一方で、子どもの足音や声が気になったり、怪我や病気の心配など、子育てにはさまざまな悩みがつきものですよね。
そんな悩みを解決する方法の一つが、「子育てしやすい家」に住むことです。
子育てで大変な毎日だからこそ、日々の家事の負担を減らすことのできる間取りが大事です。
とはいえ、マイホームづくりは多くの人にとって人生の一大イベントである大きな買い物。 子どもの成長を後押しできる家づくりをすると同時に、その後の自分たちの老後も視野にいれた家づくりをしなければなりません。
子どもから大人まで、家族みんなが長く快適に住み続けられる家について、以下のポイントに沿って紹介していきます。
- コロナ禍を経たライフスタイルの変化に対応できる家づくり
- 子どもの成長にあわせた家づくり
- 老後も快適に住み続けられる家づくり
この記事で、あなたにぴったりの子育てしやすい家のポイントをご紹介できれば幸いです! それではさっそく参りましょう!
この記事を執筆したライター
過去に、住宅展示場に足を運び、色々なハウスメーカーの営業マンの売り込みを受けて、かえって疑問が増えた経験を持つ。
「もっと体系的な住宅情報が知りたい」と考え、家づくりの情報サイト「おうちキャンバス」を設立。ライターとして記事を投稿する。
家づくり専門アドバイザー
大学で材料工学・建築素材を研究、30歳でマイホーム購入を決意。コツコツと住宅知識を増やし、満足の家を建てた経験を持つ。現在は家づくりで役立つ情報をYouTube、SNSにて発信している。
今の時代に合った「子育てしやすい家」9つのポイント
今の時代に合った「子育てしやすい家」とは一体どんな家なのでしょうか。
時代はここ数年で大きく変化しました。 たとえば、コロナ禍で家にいる時間が増えたり、オンライン化が進んだことによるリモートワークの導入など、ここ数年で家に求められる機能はずいぶん変化しました。
子育ての面では、感染防止の観点から思うように外あそびをすることができなかったり、親も在宅ワークが増えたりと、さまざまな悩みを抱えているのではないでしょうか。
これらの悩みは、家づくりを工夫することで解決することができます!
本記事では、そんな世の中の変化や子どもの成長に対応し、家族との時間を大切にする家づくりの9つのポイントをご紹介します。
子育てしやすい家づくりの9つのポイント
- 家族が集まるリビング・ダイニングは広めに設計する
- 食事中も子どもたちを見守れるカウンターキッチンにする
- リビングで勉強ができるスペースをつくる
- 家族みんなの共有の本棚をつくる
- 子どもが自主的に片付けやすい収納スペースをつくる
- 玄関に洗面台を配置する
- 暑い夏の日も安心して遊べる日陰のある庭にする
- 子ども部屋は成長に合わせて仕切れる間取りにする
- 子どもにもやさしいバリアフリー設計にする
それでは1つずつ具体的に説明していきます!
ポイント①家族が集まるリビング・ダイニングは広めに設計する
コロナ禍で家にいる機会が増えた今、室内でも思う存分動き回れるスペースを十分確保することが大切です。 とくに、子どもが小さいうちはほとんどの時間をリビングで過ごしますよね。 スペースにゆとりがあり、子どもたちがのびのびと動き回れる環境があれば、室内にいても十分な運動になります。
また、リビングダイニングにゆとりある空間を確保することで、家族同士程よい距離感が生まれ、家族が自然と顔を合わせてコミュニケーションが取れる環境をつくることもできます。
家族全員が快適に過ごせるリビングをつくることが、家族の関係づくりにもつながるのです。
ポイント②家事中も子どもたちを見守れるカウンターキッチンにする
子どもが小さい時はなかなか目が離せないものです。
そこで、食事の支度をしながら子どもを見守り、コミュニケーションを取れる対面式カウンターキッチンがおすすめです。
キッチンからリビングを見渡せると、こまめに子どもの様子を確認できたり、子どもと会話をしつつ家事を進めることもできます。 子どもからも親の姿が見えるので、親子間の安心にもつながります。
また、キッチンからリビング・ダイニングへの導線がスムーズになるため、料理を運んだり片付けたりというお手伝いをする習慣を身につけることもできます。
ポイント③リビングで勉強ができるスペースをつくる
スマホが必須の時代になり、子どもも小さいうちからインターネットに触れる機会が多くなりました。 大人でも気になってつい触りがちなスマホ。 子どもが「自室で勉強する」と言って本当に勉強しているのか、親はどうしても気になってしまうものです。
そこでおすすめなのが、リビングの一角にワークスペースを作ること。 子どもは勉強する習慣を身につけることができ、親も子どもを見守れて安心できます。
また、子どもが宿題する横で親は仕事をするなど、親子で一緒に机に向かう習慣をつくってみてもよいですね。 わからないことをすぐ聞ける環境をつくり、親子の時間を大切にすることでコミュニケーションにつながります。
ポイント④家族みんなの共有の本棚をつくる
日常に本がある空間で育つと、学ぶ意欲が刺激されます。
廊下やリビングに家族共有の本棚をつくり、親の本も子どもの本も並べることで、子どもたちの好奇心を満たし、わからないことは調べる癖をつけることができます。
また、親の仕事に子どもが興味を持ったり、子どもの興味のあることを親も知れるなど、世代間での知識の共有ができます。
ポイント⑤子どもが自主的に片付けやすい収納スペースをつくる
子どもには思う存分たくさんのおもちゃで遊んで欲しいものですが、遊ぶだけ遊んで放置されてしまい、親のストレスになることもしばしば。
そこで、リビングダイニングに子ども専用片付けボックスをつくるのがおすすめです。 こうすると、自分のモノという意識を持ち、自分のものは自分で片付け、管理する習慣を身につけることができます。
本棚や収納は、あとから家具を設置するのもよいですが、あらかじめ作り付けの家具としてオーダーしておくと、家の雰囲気にピッタリの空間を作り出すことができます!
ポイント⑥玄関に洗面台を配置する
新型コロナウイルスの流行が長引く中、注文住宅の間取りを決める際に玄関に洗面台の設置を希望する方が増えています。
玄関に洗面台を設置することで、帰宅後リビングや個室に入る前にすぐ手洗いやうがいを済ませられます。
また、部屋に入る前に手洗い場が目に入ることで、これらを子どもに習慣づけさせることもできます。
玄関に洗面台を置きたくないけど、帰宅後すぐに手を洗いたい……という方は、玄関近くに洗面所やお風呂、トイレなどの水回りを配置する間取りもオススメです。帰宅までトイレを我慢しがちな子どもにも安心の間取りです♪
ポイント⑦暑い夏の日も安心して遊べる日陰のある庭にする
ソーシャルディスタンスの観点や、年々夏の暑さが増す中で、公園での外遊びを控えたいと思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。 しかし、子どもは外で遊びたがるもの。
そこで、庭の軒先を長めにし、日陰のできる庭をつくることで、熱中症が心配な夏や雨の日でも思い切り外遊びができます。
公園まで行かなくても土遊びできる砂場や、食べ物の大切さに触れられる家庭菜園を作ることで、自宅にいながら豊かな感性を育むことができます。
ポイント⑧子ども部屋は成長に合わせて仕切れる間取りにする
子ども部屋は広めにとっておき、あとから仕切れる間取りにするのがおすすめです。
きょうだいがいる場合、小さいころは同じ部屋でも構いませんが、思春期を迎えると「一人に一部屋ほしい」と子どもからお願いされることがよくあります。
あらかじめ室内を区切って部屋数を増やせる間取りにすることで、子どもの成長に応じて部屋を柔軟に使うことができます。
また、子どもが巣立ったあとは自分たちの趣味の部屋にするなど、将来の活用方法も考えておくとよいでしょう。
ポイント⑨子どもにもやさしいバリアフリー設計にする
子どもにとっては家のなかも危険でいっぱいです。
そこで、できる限り室内での事故を防ぐ間取りにすることが大切です。
床の工夫
- 床の段差をなくす
- 床に滑り止め加工をする
階段の工夫
- 階段に踊り場を作る
- 手すりをつける
- 足元に照明をつける
事故を防ぐ間取りを考えることは、子育てしやすい家になるだけではなく、自分たちの老後も安全に過ごしやすい家に繋がります。
まとめ
この記事では子育てしやすい家づくりの9つのポイントをお伝えしました。
- 家族が集まるリビング・ダイニングは広めに設計する
- 食事中も子どもたちを見守れるカウンターキッチンにする
- リビングで勉強ができるスペースをつくる
- 家族みんなの共有の本棚をつくる
- 子どもが自主的に片付けやすい収納スペースをつくる
- 玄関に洗面台を配置する
- 暑い夏の日も安心して遊べる日陰のある庭にする
- 子ども部屋は成長に合わせて仕切れる間取りにする
- 子どもにもやさしいバリアフリー設計にする
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監修者コメント
ずっと続く子育てだからこそ、いかに楽に子育てができる環境を整えるかは重要です。
オンライン相談の詳細はこちら今どんな機能が必要かだけではなく、子どもの成長期や独立したあとの生活もイメージすることで失敗のない家づくりができます。
家族みんなが過ごしやすく幸せを感じられる家づくりは、家族のライフスタイルや暮らし方、将来の夢などを知ることから始まります。知ることから始まります。
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